クリスマスより大切な日「イースター」

今年は今週末の日曜日(2020年4月12日)が Easter:イースターです。知らなかったことが多く、アメリカ人の友人(キリスト教)から教わったことがたくさんあったので、メモにしました。

Easterは「春分後、最初の満月の後の、最初の日曜日」で、日付は毎年違います。

Easterはキリストの復活を祝う日

Easterってキリスト教が関係しているんですね。Easterという言葉は聞いたことがありましたが、内容自体は全然知らず、St. Patrick's Dayという緑色溢れる別のキリスト教の祝日とずっと混同していました。

いずれの日もアメリカでは「国の祝日」ではありません。ただし、企業やお店によってはEasterを休業日にしたりするので、お店に向かう前に営業しているかを調べるのが良し。

Easterは、イエス・キリストが十字架にかけられて(crucified)公開処刑されたのち、亡くなって3日後に復活したこと(ressurection)を記念して祝う日。キリスト教にとってはキリストの誕生を祝うクリスマス(Christmas)と同じかそれ以上に大切な日なんだそう。

Easterの由来とされているお話

The Last Supper

Easterはキリスト教の聖書の一説(Matthew: Chapter 26 - 28)が由来とされているそうです(Matthewの他に、「John」の部分にも同様の記載があります)。

レオナルド・ダ・ヴィンチの描いた「最後の晩餐(The Last Supper)」も、この一部を描いたもので、この晩餐の後、イエス・キリストは使徒ユダの裏切りにより捕まり、十字架にかけられてしまいます。

ですがキリストは自分が裏切られること、自分が死から3日後に蘇ることを予言しており、聖書やキリスト信者たちによると予言通り死から3日後、キリストの墓(tomb)が空になっていたことや、キリストが使徒たちに姿を表したことなどから、「キリストが復活した」とされています。

このお話は、キリスト教でない私も聞いたことがありました。ただ私は、使徒がキリストのお墓から遺体を持ち出したり、自分たちがキリストの死後、その姿を見たよ、と伝え歩いたりして「復活した」という話を作ったんじゃないかなと思っていました。

しかし、先日キリスト教の友人が教えてくれた上記のお話に、当時の「祭司長(chief preasts)や長老(elders)たちが、お墓を見張っていた番兵に大金を渡して使徒たちが遺体を盗んだと言うように命じた」と書いてあるのを見て、驚きました。お墓を見張ってた人ちゃんといたんですね!

「復活した」ということに不利になるようなことも聖書に書いてあるということにまず驚いたのと同時に、実際のところお墓を見張っていた人たちにもどうして遺体がなくなったのか分からなかったのかもしれない、と興味深いとも思いました。

ちなみに

「アメリカ」という国に興味がある人は、建国の礎となっているキリスト教や聖書の内容を少し勉強してみると、アメリカをより深く理解できるかもしれません。もともとアメリカはイギリスにいたキリスト教徒たちが宗教上の価値観の違いで国を出て、新しい地で再出発したとも言われています。今回の新型コロナ問題の中でニュースでインタビューを受けている人たちや、大統領までもが “God will take care of this.” とか “God bless America.” など、「神様が」と発言しているのをよく聞きます。ほぼほぼキリスト教の示す “God” を指しているとみて良いと思います。

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Easterの象徴

Symbols of Easter

Valentine’s DayやSt. Patrick’s Dayが終わるとアメリカのスーパーではEasterに向けた商品やデコレーションが目を引くようになります。カラフルな卵(Easter Eggs)ウサギ(Easter Bunny)がEasterの象徴とされています。

Easter Eggs:生命の誕生を象徴する「卵」
Easter Bunny:多産で、種や新しい生命の繁栄を象徴する「ウサギ」

Easterには何を食べる?

Easter Food

ChristmasやThanks Giving Dayには定番料理として七面鳥の丸焼き(Turkey)やパンプキンパイ(Pumpkin pie)、ピーカンパイ(Pecan Pie)、ジンジャーマンクッキー(Gingerbread Cookies)などがありますが、Easterには特に決まった料理はないそうです。

ただ、Easterのシンボルであるウサギや卵にちなんで、こちらの写真のように人参ケーキ(Carrot cake)デビルエッグ(Deviled egg)がこの時期にはよく作られるそうです。

Carrot Cake and Deviled Egg

友人は小さなカップケーキを作る予定だそう♬その友人(アメリカ人)は料理がとても好きなので、イベントがあるとそれに合わせて何か料理やデザートを作って振る舞っていてとても素敵です。私はめんどくさくてなかなかそんな洒落たことができないのですが、彼女を見ていると私も何かやりたくなってきました(I’m impressed!)。

Easterに子供とすること

Easter Games

Easterには子供たちは家の中や庭などに隠された卵(卵形の容器)を探すEgg Huntをしたり、ゆで卵に思い思いに色や柄を塗るEgg Paintをしたりするそうです。隠した卵形の容器にはチョコレートや飴を入れたりして、見つけた後も楽しめます。友人のお父さんはプラスチック卵の一つにだけチョコレートなどではなくお金を入れて隠してたそうです、宝探しのようで面白そうですね♬

また、パーティーなどではスプーンに卵(卵形の容器)をのせてリレーをするEgg Raceや、じゃがいもを入れておく袋に両足を入れてうさぎ跳びで競争するPotato Sack RaceなどもEasterにちなんだゲームとして取り入れられたりするんだとか。

今年はコロナの影響で、こうしたイベントや街の雰囲気も経験できないのがとても残念ですが、来年は経験できますように!

おまけ:「イースター島」の由来

Easter Island

みなさんご存知の「イースター島」。名前が今回のテーマEasterと同じですが、繋がりがあるそうです!

この島は1722年のEasterの日、オランダの海軍提督ヤーコプ・ロッヘフェーンが発見し、Easterの日に発見されたことにちなんで「Isla de Pascua(スペイン語で「イースター島」という意味)」と名付けられました。英称はお馴染みの “Easter Island” で、日本でも英称を訳した「イースター島」で親しまれています。

この島に上陸したロッヘフェーンは、1,000体を超えるモアイと、その前で火を焚き地に頭を着けて祈りを捧げる島民の姿を目の当たりにする。

Wikipedia 「イースター島」より

そういえば小学生の頃に教科書でモアイ像を見た当時は特に何も感じませんでしたが、今改めて考えると、このモアイ像の並ぶ光景に、ヤーコプさんのように突然遭遇したら何とも不気味だし神秘的だし、不思議ですね。いつか行ってみたいです!

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